オーストリアでの労働3週間目の実感

ひええ、フルタイム労働大変だわ。

週5で労働してる全人類に尊敬の念を抱いている。

朝起きて9時には仕事場に着いてるというのが無理ゲー過ぎる。疲労(慣れない文化、言語、生活からか?)のせいにして永遠に睡眠していたい。毎朝頭の中で遅刻する言い訳を超高速に考えている。どうしてこんなにも労働前の朝は憂鬱なんだろう。

とはいえ何とか毎日電車に乗って会社に向かえている。会社に着くのはギリギリか少し遅れてるけど。因みに金曜日に近づくほど出勤のストレスが減っていく。

 

そういえば今週からパレスチナ出身の上司が休暇から帰ってきて色々話すようになった。体格的に強キャラ感が半端ない。

そして彼にアラブの国でたまに起きるリアルストリートファイトの話をしてもらった。ベルトがメリケンサックの役割を果たすらしくて殴るときの武器になるとか、相手が口から何か取り出そうとしている場合それが刃物である恐れが高いから注意せよとか。どんな世界線だ。

あとランチではタイムリーな話としてパレスチナアメリカ人ジャーナリスト銃殺事件の話も上がった。イスラエル警察が彼女の葬式を攻撃する動画を見せてもらった。自分の知識も英語力も足りなくてただ聞くことしかできなかった。けど無関心と思考の停止が罪であることもどこか自覚していて調べる契機になった(勿論イスラエル側の主張も合って自分がパレスチナ側の意見ばかり鵜呑みにするのも良くないと思う)。

 

ところで今の乏しすぎる食生活を打破するために、アジアンスーパーに行ってきた。この中国感本当に好き、実家のように安心する。

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取り敢えず醤油とみりん風調味料を手に入れた。日本で買うより2-3倍値段がした。日本のより安かったから試しに韓国の醤油を買ってみた。これは陳醤油って言うらしい。生で使うには臭くてしんどいけど、焼いてみたらなかなかに美味な甘めな濃口醤油。野菜炒めを作って食べるだけで大分幸せになってしまった。醤油無しではとてもじゃないけど生きていけない。

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アジアンスーパーを散策していたら懐かしさのせいかわからないけど、急に気持ちが湧き上がってきて悲しくなってきた。日本料理を作るにも一苦労という現状から、もくもく煙のように様々な不便な現実を想像する。コミュニケーション、食事、手続きなどなど。どうして不便な状況にわざわざ自分を置いて生活しているのだろう。分からなくなってくる。別に日本に居ても幸せだし。

対照的に寮や会社の人間と話すと、オーストリアの豊かさ、治安を求めて必死で永住の機会を掴もうとしていることがわかる。

自分の行為がただの物好きの道楽のように思えてくる。

けれどさっきのパレスチナの問題もそうだし日本に居るだけじゃ気づけないこともあって、確かに学べるものもある気がしている(それが物質的ではないから分かりづらいんだけど)。どうも日本に居た自分が恵まれすぎていて日本だけで完結しちゃって、知らなくても生きていけることが多いのかもしれない。

 

因みに社のエンジニアの同僚はほとんど彼女持ちか結婚していてびっくりする。こんなにも世界が違うものかと。何なら焦りすら覚えてくる(惚気話を聞くこと自体は楽しい)。環境で感覚が良くも悪くも全く変わっていく。さらに同僚の結婚式に参加して急に結婚が身近になってきた。新郎新婦素敵すぎて自分も結婚したくなっちゃうよ。ひええええ。

これじゃあ社会に文句を言う余裕もないし社会的なイベントに憧れてしまう。飲み込まれそうだぜ(それはそれで良いのだと思う)。社会に向けて捻くれた駄文を書くこと自体楽しいのだけれども、社会に生かされていることも同時に実感している。そりゃ社会的に認められる行動をそれなりに取った方が承認も得られて結果的に幸せになる気がしてくる。

 

という感じで三週間も無事に終わりつつある。