近所のラーメン屋

大学入学時初めて入居した賃貸

そしてとりあえず探す飲食店

親元から離れて自由に食事ができるんだから、好きなものを好きなだけ食べてやるぞと意気込んでいた

そして見つけたラーメン屋

徒歩圏内に2つあった

一つは家系のお店でもう一つは二郎インスパイアのお店


まず最初に家系のお店に行った気がする。5月頃。 入学してから大分時間が経っていたが、そもそも入学したてのときはどこかしらのサークルの新歓で飯を奢ってもらえるから、わざわざ近所で食べる必要が無かった。

どろどろしていてさらに家系の中でもかなり塩分が高そうなスープ。しょっぱすぎてそれ以来行かなくなってしまった。別に不味いわけではなかったのだけど、能動的に行こうと思えるほどの味ではなかったし、あとライスが有料だったの痛かった。微妙にコスパが悪かった。内装が昔ながらのラーメン屋という感じでどこか懐かしさを思い出させてくれた。小学生のときに父と行ったラーメンショップのような。

まあその家系のお店は気づいたら潰れていて、そこにはテナント募集という文字の張り紙が。丁度コロナが始まった辺りのときかな。ご冥福をお祈り申し上げます。一回行っただけなのに未だに味を覚えているのだから何だかんだ凄いラーメン屋だったのかな。


次に二郎系のお店。6月頃が初デビュー。 順番を待つ長蛇の列。目の前を通り過ぎるだけで鼻に入ってくる力強い豚骨の匂い。 入学したての未熟者の自分でも、こやつ中々やるな。。と密かに関心を抱いていた。

ただ常に混んでいるってのは厄介だ。家に近い店となると、自炊がだるい、遠くに行くのが面倒くさいといった消極的な理由で選ぶわけだ。人気店を並ぶ心持ちでは決して無いのだ。 そんなんだから行く気があまり起きなくて6月まで持ち越しになってしまった。

ただ周りの人たちが推しに推すわけだから流石に近くに住んでいるのに勿体ないなあと思い、重い足を引きずってそこへと向かった。一時間ぐらい待った気がする。ただ待つことに不思議とストレスを感じなかった。ディズニーランドのアトラクションに乗る前ぐらいの気分だった。充満する匂いを嗅ぎながら、そして眼の前のラーメンに全集中している客を横目で見ながら自分が食べている姿を永遠に妄想していた。

そしていざ自分の番がやってきた。大ラーメンを頼んでいた。自分は胃が大きい方だし、こんぐらい食べれるだろと調子に乗っていた。 いざ目の前にラーメンが運ばれたとき、唖然とした。こんなに量が多いとは。リサーチしておけば良かった。。

ゴワゴワの太麺と、化学調味料が入りに入ったようなスープ。肉厚で柔らかい豚肩ロースチャーシュー。相性の良さを認めざるを得なかった。ただ胃への負荷が圧倒的だった。

結局食べきれなくて残した。麺だけは食べて、モヤシをスープ内に埋めてごまかした。店主へのせめてもの礼儀だった。 食べた後も苦しくて家に帰ってずっと放心状態だった。

ただこのラーメン屋恐ろしくて、食べた後は二度と行かないと決心するわけだが、一週間経ったぐらいで無性に食べたくなるのだ。何かの中毒症状か?ってぐらい。 そして再び行って二度と行かないと決心するのだった。なんと弱い決心であることか。

そんな感じで大学一年のときは結構行っていたのだが、気づいたら行かなくなっていた。 他に美味しいお店を開拓するようになって、そこまで負荷をかけて食べる必要がないことに気づきつつあったのかもしれない。

3月で卒業してしまうし、一回挨拶がてら行ってみようかしら。そして忘れない中毒症状が再び植え付けられるんだ。